日活ロマンチック・ラブ

日活ロマンポルノ、これまでも数作品DVD化されていたが、遂に定期的に発売されるそうだ(デジタル・ニューマスター仕様)。公式サイトによると、およそ1,000近くあるロマンポルノの全タイトルから150作を選び、15作ずつ10期に分けて出るとか。
第1、2期の作品一覧は、ジェネオンのがわかりやすいか。ビデオでは出ていたが既に廃盤だった名作「美少女プロレス 失神10秒前ASIN:B000B63G0O)」が初っ端のラインナップに入ってるのが素晴らしい。映画「デビルマン」で那須博之監督に怒り心頭だった方々でも、決して観て損なし、と思う。ほか、森田芳光の「ピンクカット 太く愛して深く愛して」や、竹田かほりファンとしては第2期の「ピンクヒップガール 桃尻娘」も嬉しい。
ところで、「美少女プロレス 失神10秒前」の音楽はスペクトラムが担当している。同じ那須監督の「セーラー服 百合族ASIN:B00005FBSV)」(これも名作)では、ピンナップスの「抱きしめてBABY」が大々的に使われていた。ロマンポルノは使われている音楽もオモロイのだ。未見だが、78年の「(秘)肉体調教師」では、近田晴夫&ハルヲフォンが、「赫い髪の女」では憂歌団、さらにロマンポルノ10周年記念作、内田裕也の「鳴呼! おんなたち・猥歌」にはアナーキーが「出演」しているし、アナーキーは他にも崔洋一監督の「性的犯罪」に曲が使われている。
さらに、80年の「スケバンマフィア 恥辱」では、エンディングにザ・ロッカーズの「1999」が流れ、またまたロッカーズは「後から前から」(ASIN:B00005FBSS)でも、曲が使われまくっているらしい*1。誰がどう選んでいたのか存じませんが、全くスゴイじゃないですか。
内田裕也が昔、なにかのインタビューで「STINGと話したとき、お互いに役者もやっていて、しかも共にデビュー作がポルノムービーだと知って笑った」とかなんとか答え、続いて「ロックン・ロールとポルノムービーは切っても切れない関係」といってたような気がするのだが(全てウロ覚え)、そういうことなんだろうか。とにかく日活ロマンポルノとそこに使われている音楽に関しては、体系的に調べてみると面白いと思う。

*1:10/12追記:「スケバンマフィア」のエンディングで「1999」が流れるというのは、当時のロッカーズのライブで陣内がMCで(聞いた話では、と前置きして)発言していたことなのだが、「後ろから前から」を最近確認したところ、「HEY HEY HEY」や「キャデラック」などとあわせ、「1999」も使われまくっており、さらにはラストでも流れるので、「スケバンマフィア」というのは聞き間違いあるいは改題のような気がします。ところで「後ろから前から」ですが、ロッカーズの曲が豊富に使われているとはいえ、映画としての面白さは微妙でした。