今、ハロウィンはドコに位置しているのか

昼に下北のとある店で食事をし、会計を済ませて外に出ようとしたら、「ハッピー・ハロウィン!」といわれキャンディを与えられた。かように街のそこここでカボチャがディスプレイされている今日この頃だが、ところで日本の家庭におけるハロウィン事情は、一体どうなっておるのだろう? 具体的には子供社会での普及度についてだ。身近に年頃の(?)小児がいないのでサッパリわからないのだが、「トリック・オア・トリート」とかいいながらお菓子を集めてまわることまで一般化しているのだろうか。ウチにも来る可能性はあるのか。お菓子を用意しておいた方がよいのか。一応わが家の方針は、万が一来てもかるく無視である(仮装した見知らぬ子供が訪ねてきたら、コワくて玄関を開ける気になれん)。もし「あ、この子にだったらあげてもいい」と思っても、ウチに常備されてるお菓子は津軽せんべいだけだ。喜ぶ子供は少ないと思う。
その前に、「トリック・オア・トリート」の適切な邦訳ってなんだろう。「お菓子をくれなきゃイタズラするぞ」では、オリジナルのように韻を踏んでないためしっくりこない。むかし、確か和田誠が「マザーグース」を訳したとき、「QUEEN IS GREEN」を「おきさきはむらさき」とし、強引だけどうまいなーと思ったのだが(他に似たような例だと「intel inside」→「インテルはいってる」か)、強いていえば、「お菓子か脅かし」か。いや、「メリー・クリスマス」のように、そのまんまなんだろうけど……。
あと、ハロウィンで仮装するのは「悪霊退散」のためだとか。日本でも、京都では2月に「節分のおばけ」と称し、芸・舞妓さんたちが仮装して「鬼を驚かして厄を追い払う」(「女帝花舞」で得た知識)。東西を問わず、邪悪なものは仮装に弱いらしい。逆説的にいえば、欽ちゃんは善の象徴か。多分ちがう。