パンフレット

KILL BILLキル・ビル)Vol. 1を観る。個人的な感想は「まあ、それなりに…」という感じである。
冒頭にショウ・ブラザーズのトレードマークがデカデカと出てくるところから、これは一般的なリアリズムを重視した映画ではないというのもわかるし、香港映画や日本映画をただ「風流なもの」として面白おかしく取り上げているわけではなく、「本当に好きなんだあああ」という敬意も十二分に伝わってくるのだが、なんというかバランスが悪く感じられた。
例によって時系列が組み替えられて話は進む。で、はじめはまずアメリカでのエピソードなのだが、ここでの描写はこれまでのタランティーノ映画と同様のタッチで、緊張感もあり悪くない。その後、時間を遡って日本でのエピソードに移るのだが、そこから急激に「マンガ度」がアップするのだ。別に刀で切られると噴水みたいに血が噴き出しても一向に構わないのだけど、だったら拳銃で撃たれた時も頭蓋が爆発するくらいにしてもらいたいものである。やるんだったら一貫して徹底的にやって欲しい。
しかし、「Vol. 2」への「引き」となる伏線が結構面白かったので、続編も観てみたいとは思う。