ROMANTICS「61/49」

61/49

ロマンティックスといえば、80年代ブームの昨今、一般的には「Talking In Your Sleep」の大ヒット(84年、全米3位を記録)のみで知られる「一発屋」なのかも知れません。
しかし、実際は今も活動を続ける筋金入りのロッカーで、(ライブアルバムを除けば)10年振りの新作が先頃リリースされたばかり(ASIN:B0000BWVN1)。それがこの「61/49」(画像)。
初期ストーンズの如くブルースに根ざしたロックンロール、TEENGENERATEもやってたPRETTY THINGSの「MIDNIGHT TO SIX MAN」や、KINKSの「I NEED YOU」のカバー含む、全10曲。
タイトルの「61/49」は、ミシシッピー州クラークスデールのハイウェイ61と49号線が交わる場所、つまりロバート・ジョンソンが悪魔に魂を売り渡した「クロスロード」を指す。今こそロックンロールに魂を売り渡した男達のビートを聴け! って感じでしょうか。
公式サイトもリニューアルされてるので要チェック。「NEWS」のコーナーで、「61/49」のM-1、M-5が試聴可能(http://www.romanticsdetroit.com/)。

ところで、昨今のチャートに出てくるような音楽、世間一般で話題になるような音楽には心が震えるものが少ないと個人的には思うのですが、ザガット・サーベイのアンケート、「最も有名なアルバム1,000枚」で1位になったものには異議ないっす。あのアルバムの、特に表題曲には、初めて聴いた高校生の頃から今に至るまで震えっぱなし。さながらギターにかけられた(多分)真空管アンプによるトレモロのように。あ、そういやリトル・スティーヴンもロマンティックスの新譜を強力に推薦してました、と強引に繋げてみる、と。