前から読みたいと思っていたのですが、結構高いので迷っていたところ、アマゾンに半額以下で出ていたので買いました。しかし、ユーズドストアの情報も一緒に出てくるなんて、スゴイ書店っすよね、アマゾン。
誰の言葉だったか、「あらゆる活動体は、その初期に全盛期を迎える」とかいうのがありましたが、どんなものでも混沌とした黎明期が物凄く面白い。特に雑誌なんて、何年も続くと「定期的に」書きたいこともなくなるのでしょうし、継続のために維持費を稼ぐことが目的化するのでしょうね。かといって、不定期刊行で締め切りなしだと、ズルズル先延ばしになったりしそうですが……。その辺りは、雑誌に限らず意志の力で継続している(というか当初の目的を見失わない)人達は、本当に尊敬に値します。
とにかく今じゃ面影もありませんが、かつての「POPEYE」誌は恐るべき雑誌で、例えば一般誌で「ネオモッズ」を取り上げたのって「POPEYE」が初めてだったように記憶しております。森脇美貴夫の「パンク・ロックはシングル盤を復権させた」なんて記事は、今も切り抜いて持ってるもんなー。
個々の話が単純に面白いし、「媒体」作りに関し、今も通用する普遍的な方法論、ヒントが詰まった一冊。最初の方が「ポイント」ばっかでちょっと読みにくいのが難点。